現場調査から学ぶリノベーション(リノベ)のノウハウ Vol:1
〜PS(パイプスペース)の現調〜
今回の記事ではPS(パイプスペース)の現場調査をご紹介します。
リノベーションをご検討中の方のご要望で大きのがキッチン、トイレ、お風呂の移動です。特にキッチンを対面式にしたい、アイランド式にしてリビングを見渡せるようにしたいという方はこの記事が役に立ちますので読んでみてください。
現調事項 | 現調理由 |
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PS(パイプスペース)位置 | 上下階の共有の上下水配管スペースであり、中にある縦管は動かしたり撤去することができないため間取りに影響することがあります |
間取りを考える際にPS位置を抑えておくとが必須となりますので是非読んでみてください。
PS(パイプスペース)位置
PS(パイプスペース)って何?と思われる方も多いと思います。
PS(パイプスペース)とは室内や共有廊下に配置されている上下階共有の縦管が収容されているスペースのことです。
この縦管は動かすことができません。そのため室内のPS(パイプスペース)位置はリノベーションして間取りを変えるときに非常に重要な確認項目となります。
それではPS(パイプスペース)に関してみていってみましょう。
下の<before図面>の水色に塗っている2箇所がPSになります。
この物件の場合トイレに近接して汚水用のPSと洗面、洗濯、浴室の雑排水用のPSがあります。
こちらがPS(パイプスペース)解体時の写真です。銀色の断熱材に巻かれた縦管が姿をあらわしました。ここに上階からの排水が流れるのでこのグラスウールは防音の効果もあります。親切な物件だということがわかります。
<before図面>では水色塗った箇所でPSの範囲はわかっていたのですが実際にPS内の ”どこに” 縦管が配置されているのかは解体してみないと判明しないことが多いです。写真のように解体後、正確な縦管の位置がわかります。
下の図面が<After図面>です。リノベーション完成時に縦管がおかしな位置にこないように注意しながらプランニングをすることがとても大切になります。
お打ち合わせ時にもこのPSと縦管まわりをどうするか?ということも事前に検討します。縦管の周りを造作して柱のように見せる提案、図面上、縦管位置の想定範囲が広い場合にどうやって逃げの部分をとっておくか、などなど意匠的に活かしたり、姿を消すように納めたりとご提案、お打ち合わせしながら方向性をきめていきます。
PS(パイプスペース)位置 まとめ
「現場調査から学ぶリノベーション(リノベ)のノウハウ Vol 2 給排水設備の現調」の記事でキッチン、洗面、トイレの詳しい内容を記載していますのでご覧ください。